真理のことば(心の病院)

NHK100分de名著より『ブッダ真理のことば』
ブッダは、今から約二千五百年前にインド大陸の北東部で釈迦族の王子として生まれ、修行三昧の末に悟りを開き、仏教の開祖となった人です。ブッダとは「目覚めた人」「悟った人」という意味で、その本名はゴータマ・シッダッタといいます。呼称は他にも、釈迦族の聖人という意味で「釈迦牟尼」と呼んだり、略して「釈迦」「お釈迦様」、時には「釈尊」と呼んだりします。私自身は、ふだんは「釈迦牟尼」と呼んでいるのですが、今回はもっとも一般的な「ブッダ」という名前で呼ぶことにします。そして、そのブッダが作った、おおもとの仏教のことは「釈迦の仏教」と呼びます。
この、仏教の開祖であるブッダの言葉を短い詩の形にして四百二十三句集めたのが『ダンマパダ』です。漢訳は『法句経』と言い、日本では『真理のことば』という題名でも翻訳されています。数ある仏教の経典の中でも、とくに古い部類に属するものです。
『ダンマパダ』は、仏教をよりどころにして生きようとする人が、どのような心構えでものを見、ものを考え、悟りへの道を進んだらよいかという基本的な指針を示した経典です。出家の人、在家の人を問わず、広くみんなのために説かれた言葉なので理解しやすく、仏教世界でもっとも人気があります。今では仏教世界だけでなく、他の宗教の国々でも広く読まれています。佐々木閑(花園大学国際禅学科教授)

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第1回 生きることは苦である。
第2回 うらみから離れる。
第3回 執着を捨てる。
第4回 世界は空なり。

第1回 生きることは苦である。
仏教の創始者・ブッダが語った言葉をまとめたとされる「ダンマパダ」(邦訳「真理のことば」)を取りあげる。釈迦族の王子だったブッダは、成長するにつれ、人の生、老、病、死について、深く考えるようになった。そして29歳の時に、家族を捨てて出家、修業しながら深い思索に励んだ。悟りを開いた時、ブッダは、自らが考えた真理を人々に語る。それが最初の説法とされる「ダンマパダ」191番である。ブッダは、人生は、老いや病など、苦しみの連続であるが、心のあり方を見直せば、苦しみを克服することが出来ると説いた。第1回では、ブッダが見抜いた「人生」と「苦」の本質に迫る。

第2回 うらみから離れる。
人間は、現実と希望とのギャップに常に苦しむものだとブッダは説いた。人には生存への欲求があり、世の中が自分にとって都合の良い状態であることを願っている。しかしその願いがかなわないと知る時、人は正常な判断力を失い、「あの人は私に意地悪をしている」などと、根拠なく思いこむことがある。ブッダはこうした状態を「無明」と称した。

第3回 執着を捨てる。
人は様々なものに執着して生きている。しかし執着が過度に強くなると、家族や財産といった、本来幸せをもたらすはずのものも、自分の思い通りにならないことにいらだち、苦しみを感じてしまう。ブッダは、自分勝手な執着をいましめるとともに、自分の教えについても、過度に執着してはならないと説いた。そして、自分を救えるのはあくまでも自分自身であり、自分の心を正しく鍛えることによって、心の平安を得ることが出来るとした。

第4回 世界は空なり。
ブッダは、人の心がどのように変化するかを、因果関係に基づいて論理的に分析した。そして瞑想によって集中して考え、自分の心の状態がどうなっているか、きちんと把握することが悟りへの道であるとした。最終回では、大阪大学大学院の教授で認知脳科学を研究している藤田一郎さんを招く。人間の脳は、物事をどのように認識しているのか、ブッダの教えを脳科学の面から検証する。そして今シリーズの講師役・佐々木閑教授とともに、「真理のことば」が、現代に生きる私たちに発しているメッセージについて語り合う。

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テキストの一節に・・・
「ものごとには発生と消滅があるということを理解せずに百年生きるよりも
発生と消滅の原則を見通しながら一日生きる方がすぐれている。」
目からウロコ・・・苦しみや悲しみ、さらに喜びですらも発生と消滅が常にあるのだ。そう思いながら物事を見ると今までとは違ったものが現れてくるから不思議です。表紙に仏教は『心の病院』と書かれています。
短い人生です!ブッダの言葉を聞いて楽に生きましょう!!
by seiryouzan | 2012-03-29 11:06 | その他

おいでいただきありがとうございます!

by seiryouzan
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