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私たちは、自分の心の中にある勝手な心で自分の欲のままに生きるのではなく、一人ひとりは「道器」すなわち、仏道修行の担い手であります。毎日がかけがえのない日々でありますので、その時、その時を大切に生きていかなければなりません。
そして、自分の修行を通して、仏道に行き、日常生活の中でそれを実践しなければなりません。修行とは生活そのものであります。

寒い季節がやってきました。北国では雪が降り、除雪の為につらい思いをしておられる方も多いことかと思われます。

私が住んでいる新潟では境内に二メートル程の雪が積もります。雪は真白で大変美しいものであると共に大変厳しい環境を私たちに与えます。

「欲深き、人の心と降る雪は、積もるにつけて、道を忘るる」と歌った人がいます。

自分の思うがままの欲を満たしたいと思い、とめどもなく生きてしまうと、人としての生き方に迷いを生み、人の道をはづれてしまう人がいます。


雪深い地方では、畑や道路に雪が積もり、元々ある畑や道路が消えてしまい、畑なのか道路なのか、分からなくなってしまうということです。
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雪にまつわる話で思い出すのは、笠地蔵という昔話であります。
一人のおじいさんが、自分で笠をつくり、町へ売りに出かけました。笠がたくさん売れ残り家路についていました。すると途中で、降り積もる雪の中に六地蔵様が立っておられます。頭には雪が積もり、お爺さんは、その姿を見て、寒そうでお気の毒だと思い、自分が作った笠を、お地蔵さまの頭にかぶせてあげました。ところが、一人分がたりません。おじいさんは、自分が持っていた手ぬぐいをお地蔵さまの頭にかぶせてあげました。

おじいさんは、自分の頭に降る雪をのせたまま合掌してお参りをしました。おじいさんは寒いけど、心がぽかぽか暖かくなり、ニコニコしながら、わが家に帰りました。

小学生のある少年が、この昔話の本を読んで、読書感想文を書きました。

「僕も、おじいさんの笠をかぶりたいな!そして、おじいさんのように思いやりがあり暖かい心で、我慢強くてやさしい大人になりたいです。」

仏教ではこの人間の世界を娑婆(しゃば)といいます。娑婆というのは、梵語ではサハーといいます。堪忍とか、忍土などと訳します。この忍土に生きるのが人間の生きる定めでありますので、生きる為には辛抱が大事になります。

子どものころに「辛抱」を身につけることは大切なことだと思います。

仏道修行にも辛抱が大切です。禅の教えは日常生活が仏道修行であります。お茶を出されていただく時に、茶の木を育ててくれた人のことまでは、日頃は考えませんが、確かに苦労をして育てた人はいます。そして、今、そのお茶をいただいている自分がいます。

仏道修行とは、お茶をありがたく、おいしくいただくことであります。ごちそうさん!

平成26年1月 (本山布教教化部 布教室長 川原敏光)
by seiryouzan | 2014-01-02 23:00 | 大本山總持寺今月の伝道標語

謹賀新年

2014年が皆さまにとってより良き年になりますよう、心より祈念いたします。
年末からお墓参りの檀家さんが多くいらっしゃいます。帰省された息子さんやお孫さんとにこやかにお墓の掃除をなさる姿が微笑ましく、ご先祖様もさぞ嬉しいことでしょう。ご先祖さまは一年に二回帰って来ると言います。それはお盆とお正月だそうです。親戚一同が集うなかで、ご先祖を想う時を過ごしてくださいね。
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今年も河野さんによる掲示板で新年の山門を飾ります。
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by seiryouzan | 2014-01-01 20:16 | その他